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COLUMN

2015年11月末、チューリッヒ空港から電車で30分の街、フラウンフェルトの駅に下りた。
辺りの飲食店の電気が消え始めた頃で、気温の低い空気の乾燥した冬空だった。
その日は、翌日から始まる建築視察スケジュールに備えて、最寄りの宿にチェックインした。
フロントからカギを受取り部屋に入る、年数は経っているし、特に目を引くインテリアでもないが十分な部屋だ。
長旅の疲れもあってかその日は直ぐに眠りについた。
朝目を覚まして、ふと不思議な感覚を覚えた。
あれっ、この部屋って決して温かいわけではないのに全く寒さも感じない、日本のビジネスホテルでは寒さで起きたり、空調で乾燥したりして起きるのにまったくストレスを感じさせない、何が良いのか分からないけど温・湿度的に体が楽と感じられる感覚だった。
部屋を見渡してみると、古びた鉄製の窓の下には年代物のパネルヒーターが1台設置されてあった。
手をかざしてみたら体温にも満たない程の温度の熱源、それが初めて体感したヨーロッパの低温水暖房だった。
温熱環境を教えていただいた師の言葉を思い出した。
「日本には、本物の暖房空間を理解している人はまだまだ少ない」と・・

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