ー厳しい条件だからこそ、
生まれるものがある。
クロスラインのロゴに添えたスカンジナビアクロス。
北欧のスウェーデン、デンマーク、フィンランドは、この十字をシンボルとして国旗に採用しています。
寒冷地特有の、冬は長くどんよりとした厳しい寒さの続く北欧で、人々は室内で過ごす長い時間を快適なものにするために、生活の質にこだわり暮らしを前向きにするための工夫を積み重ねてきました。簡素で、機能的で美しい、温もりのあるハンドメイドの工芸品や家具にはそんな精神と文化が集積されています。
「厳しい条件だからこそ、生まれるものがある」
私たちは、冬の厳しい東北の地で家づくりに携わるものとして、そうした希望を持ち続けていきたい。住空間によって、そこに暮らす人々の気持ちを明るく前向きなものにしてゆきたい。
そんな思いがこの「クロスライン」の名称には込められています。
「北国の暮らしに豊かさを」をコンセプトに、魅力ある家づくりを探求し続けます。
快適さや心地よさを感じるのは、どんなときでしょうか。
春の陽だまり、初夏のそよ風、秋の木漏れ日など…。
答えを探すと、その多くが自然がつくりだす環境にあることに気づかされます。
クロスラインは、そんな心地良さを感じる室内環境を理想としています。
できる限り小さな力(エネルギー)で、穏やかで快適な環境を創り出すことが
人にも暮らしにも活力をあたえてくれると信じています。
完成した家に暮らしながら、いつになっても魅力を感じ
愛着が増していくことは、幸せなことです。
当然ながら、ずっと新しいままであるはずはありません。
キズも増え、色も変わっていく。
だからこそ、手入れができる素材であることが重要です。
手をかけてゆけば、経年変化が味わいに変わります。
時間と共にその変化を楽しみ、
過ごしながら得られる発見や喜びを大切にできる
「心の豊かさ」を育んでゆきたいものです。
どの地域にもそれぞれの魅力をもった気候風土があり
自然環境や生態系の恩恵をうけて、人の暮らしが成り立っています。
身近にある自然エネルギーや資源に目を向けて、その良さを見つけながら
住まいづくりに活用するための工夫をしてゆきたいものです。
建築という器に、地域の豊かさや魅力を感じることができたなら
ひとりひとりの環境に対する意識や考え方も変わってゆくでしょう。
身近な恵みに気づき「感謝できる心」が
未来へのより良い循環を生みだしてゆくのだろうと考えます。